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eHEVとPHEVの違いは何ですか?この疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。ハイブリッド車として知られるeHEVとPHEVですが、それぞれの仕組みや特徴には大きな違いがあります。
eHEVはエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、走行中のエネルギー回生を活用して燃費を向上させます。一方、PHEVは外部充電が可能で、バッテリーに蓄えた電力だけで一定距離を走行できるのが特徴です。
また、eHEVとPHEVのメリット・デメリットを比較すると、使い方や維持費にも違いが見えてきます。
eHEVは充電設備が不要で、手軽に利用できるのがメリットですが、EV走行の距離が限られます。対してPHEVは充電環境が整っていれば燃料コストを抑えられますが、充電の手間や車両価格の高さがデメリットになることもあります。
この記事では、eHEVとPHEVの違いを徹底解説し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく紹介します。どちらの車種が自分のライフスタイルに合っているのか、選び方のポイントを分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
●本記事のポイント
- eHEVとPHEVの仕組みや動作の違い
- 燃費や維持費の差とコストの考え方
- それぞれのメリット・デメリットと適した使い方
- eHEV・PHEVの選び方とおすすめ車種
eHEVとPHEVの違いを徹底解説
eHEVとPHEVの違い
eHEVはHONDA独自のエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車で、走行中の充電によって動作します。一方、PHEVは外部充電が可能で、大容量バッテリーを搭載しているため、一定距離を電気のみで走行できます。この違いが、使い方やコストに影響を与えます。
さらに、eHEVは走行状況に応じてエンジンとモーターを自動的に切り替えるため、ドライバーが意識することなく最適な走行モードが選択されます。PHEVは、バッテリーの充電状況に応じてEVモードとハイブリッドモードを切り替える必要があり、特に長距離ドライブ時には充電計画を考慮する必要があります。
燃費性能比較

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eHEVはエンジンとモーターを最適に使い分けることで燃費性能が向上します。特に市街地走行ではモーターが主役となるため、ガソリン消費を抑えられます。一方、PHEVはバッテリーが充電されている間はEV走行が可能ですが、バッテリーがなくなるとハイブリッドモードに切り替わり、燃費が変動します。
PHEVの場合、満充電時にEV走行のみでどのくらいの距離を走れるかが重要なポイントとなります。車種によっては40km以上のEV走行が可能なモデルもあり、短距離移動が中心のユーザーにとっては燃料代を大幅に削減することができます。
e:HEVとPHEV(PHV)の比較
車種 | 燃料タンク容量(L) | WLTCモード燃費(km/L) | 満タン時航続可能距離(km) | 電気のみでの航続可能距離(km) |
---|---|---|---|---|
フィット e:HEV | 40 | 29.4 | 約1,176 | - |
フリード e:HEV | 42 | 25.4 | 約1,067 | - |
シビック e:HEV | 40 | 27.2 | 約1,088 | - |
ヴェゼル e:HEV | 40 | 24.8 | 約992 | - |
CR-V e:HEV | 57 | 21.2 | 約1,208 | - |
プリウス PHV | 43 | 30.0 | 約1,290 | 約40 |
RAV4 PHV | 55 | 22.2 | 約1,221 | 約60 |
クラリティ PHEV | 47 | 20.0 | 約940 | 約100 |
アウトランダー PHEV | 45 | 16.6 | 約747 | 約65 |
CX-60 PHEV | 50 | 18.0 | 約900 | 約50 |
維持費の差、価格差

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eHEVの車両価格はPHEVより低めで、バッテリー容量が小さい分、車両重量も軽くなります。一方、PHEVは大容量バッテリーを搭載するため価格が高めですが、充電環境が整っていれば燃料コストを抑えることが可能です。車両価格と燃料代を総合的に考えることが重要です。
PHEVの購入時には補助金の有無も考慮すべきポイントです。多くの国や自治体ではPHEVに対して補助金が適用され、実際の購入コストを抑えることができます。これに対し、eHEVは補助金対象外となることが多いため、長期的なコストの計算が必要です。
日常の維持方法
eHEVは特別な充電設備が不要で、ガソリン補給のみで利用できます。一方、PHEVは外部充電が必要なため、自宅や職場に充電設備があると便利です。また、PHEVのバッテリーは長期間使用しないと劣化する可能性があるため、定期的な充電管理が求められます。
充電の手間がかかる一方で、PHEVの充電コストは一般的にガソリン代よりも安いため、充電環境が整っている場合は維持費を大幅に削減することが可能です。さらに、ソーラーパネルを活用した自家発電を行っている家庭では、PHEVのランニングコストをほぼゼロに近づけることもできます。
eHEVとPHEVのメリット、デメリット

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eHEVのメリットは、車両価格が安く、充電設備が不要な点です。特に、充電設備の設置が難しい環境に住んでいる人にとっては、ガソリンを補給するだけでハイブリッドの恩恵を受けられるため、手軽に導入できます。また、eHEVはバッテリー容量が比較的小さいため、重量が軽く、燃費が安定している点もメリットです。ただし、EV走行距離が短いため、長距離移動ではエンジンの稼働時間が長くなり、結果としてガソリン消費が避けられません。
一方、PHEVはEV走行が可能で環境性能に優れていますが、充電設備の設置や車両価格の高さがデメリットとなります。特に、充電インフラが整っていない地域では、EVモードを十分に活用できず、ハイブリッドモードでの走行が多くなりがちです。しかし、PHEVは一定距離をEVモードで走行できるため、短距離移動を中心とするユーザーにとっては非常に経済的です。
PHEVの大きなメリットは、短距離移動であればほぼEVとして利用できる点です。都市部での使用が中心の場合、充電インフラを活用することでガソリンをほとんど使用せずに済みます。さらに、PHEVのバッテリーは自宅の太陽光発電システムと組み合わせて活用することで、電気代の削減にも貢献できます。
一方、頻繁に遠出をする人にとっては、バッテリーの充電計画を考える手間がデメリットになることがあります。特に長距離ドライブの際には、充電ステーションの数や充電時間を事前に考慮する必要があるため、手間が増える点が課題となります。また、PHEVはバッテリー容量が大きいため、車両重量が増加し、EV走行時の効率は良いものの、ハイブリッドモードではeHEVより燃費が悪くなる場合もあります。
さらに、PHEVは外部給電機能を備えている車種が多いため、災害時やアウトドアでの電力供給にも活用できます。このように、eHEVとPHEVにはそれぞれの強みと弱点があり、ユーザーのライフスタイルに合わせた選択が重要です。
eHEV・PHEVの違いで選ぶ最適な車種
eHEV 車種一覧(2025年1月現在)
eHEV搭載の代表車種には、ホンダ「フィットe:HEV」や「ヴェゼルe:HEV」、などがあります。これらの車種は燃費が良く、日常の使用に適したモデルが多いです。
特にホンダの「e:HEV」シリーズは、モーター主体の走行性能を強みとしており、加速のスムーズさや静粛性に優れています。一方、トヨタのハイブリッドモデルは燃費性能に重点を置いた設計がされており、高速道路での燃費の良さが特徴です。
PHEV 車種一覧(2025年1月現在)
PHEVの代表車種には、トヨタ「プリウスPHEV」、三菱「アウトランダーPHEV」、レクサス「RX450h+」などがあります。特にSUVタイプのPHEVはアウトドア用途にも適しており、電気とガソリンのハイブリッド性能が活かせます。
三菱「アウトランダーPHEV」は、4WD性能に優れ、雪道や悪路でも安定した走行が可能です。一方、トヨタ「プリウスPHEV」は、EV走行の効率を最大化した設計がされており、充電設備が整っている環境での使用に適しています。
カテゴリー | メーカー | 車種 |
---|---|---|
e:HEV車 | ホンダ | フィット e:HEV |
ホンダ | フリード e:HEV | |
ホンダ | シビック e:HEV | |
ホンダ | ヴェゼル e:HEV | |
ホンダ | CR-V e:HEV | |
PHEV車 | トヨタ | プリウス PHV |
トヨタ | RAV4 PHV | |
トヨタ | ハリアー PHEV | |
レクサス | RX 450h+ | |
レクサス | NX450h+ | |
ホンダ | クラリティ PHEV | |
三菱 | アウトランダー PHEV | |
三菱 | エクリプス クロス PHEV | |
マツダ | CX-60 PHEV |
環境性能を比較

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eHEVは燃費の良さからCO2排出量を抑えられますが、PHEVの方がEV走行時間が長く、ゼロエミッション走行が可能です。PHEVは電力のみで一定距離を走行できるため、短距離移動が多い都市部のユーザーにとっては、ほぼ排出ガスゼロで利用できる利点があります。
また、PHEVはバッテリー容量が大きいため、再生可能エネルギーを活用することでさらに環境負荷を低減できます。例えば、太陽光発電システムを利用して自宅で充電することで、化石燃料の使用を大幅に削減することが可能です。一方で、eHEVはエンジンが主動力源となるため、完全なゼロエミッションは実現できませんが、効率的なエネルギー管理により、ガソリン車と比べてCO2排出量を大きく抑えることができます。
さらに、PHEVのEV走行時は騒音がほとんど発生しないため、都市部や住宅街での静粛性が向上します。これに対し、eHEVはエンジンが始動するタイミングによっては走行中に音が発生するため、静粛性ではPHEVに劣る場合があります。しかし、eHEVは充電を気にせず利用できるという点で利便性が高く、環境性能と実用性をバランスよく両立した選択肢となります。
走行性能の違い

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eHEVはモーターのアシストによりスムーズな加速が特徴ですが、長距離走行ではエンジン主体となります。特に高速道路ではエンジンが効率よく作動し、燃費の良さを発揮します。また、エネルギー回生システムによってブレーキング時に電力を回収し、効率的に走行できます。一方、PHEVはEVモードでは静粛性が高く、トルクの強い走行が可能ですが、バッテリー残量によりエンジンを併用する必要があります。
PHEVのEVモードは、特に発進時や低速走行時にそのメリットを最大限に発揮します。EV走行中はエンジンを使用しないため、都市部では非常に静かで快適です。また、アクセルレスポンスも良く、停止・発進が頻繁な街乗りにおいてはスムーズな走行が可能です。さらに、4WDモデルのPHEVは電動モーターによる制御が細かく行われるため、雪道や悪路でのトラクション性能が高く、安定した走行ができます。
自分に合うのは、eHEV or PHEV?

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都市部での短距離移動がメインなら、充電不要で手軽に使えるeHEVが適しています。特に、駐車スペースに充電設備を設置することが難しいマンション住まいの方や、頻繁に長距離を走行する方にとっては、ガソリンを補充するだけで燃費の良さを享受できるeHEVが便利です。
一方、長距離移動や自宅充電が可能な環境であれば、ランニングコストを抑えやすいPHEVも選択肢になります。たとえば、日常の移動はEVモードでほぼ賄い、遠出の際にはエンジンを併用することで長距離の移動も快適に行えます。また、政府の補助金制度を活用すれば、PHEVの導入コストを抑えられる可能性もあります。
たとえば、通勤や買い物が主な用途であればeHEVが適しており、旅行やアウトドアに頻繁に出かけるならPHEVの方が利便性が高いです。特に、キャンプや車中泊を楽しむ人にとっては、PHEVの外部給電機能が便利です。バッテリーの電力を利用して電化製品を使用できるため、アウトドアシーンで活躍します。充電環境と走行距離のバランスを考え、最適な選択をすることが大切です。
eHEV PHEV 違いと選び方のポイントのまとめ
- eHEVはエンジンとモーターを自動制御し、充電不要で利用できる
- PHEVは外部充電が可能で、一定距離を電気のみで走行できる
- eHEVは燃費が安定しており、特に市街地走行で効果を発揮する
- PHEVはEV走行時にガソリンを使わず、短距離移動に適している
- eHEVは充電設備が不要で、給油だけで運用できる
- PHEVは充電設備が整っていれば、燃料コストを大幅に削減できる
- eHEVの車両価格は比較的安く、バッテリー容量も小さい
- PHEVはバッテリーが大きいため価格が高く、重量も増加する
- eHEVは補助金対象外が多いが、PHEVは補助金が適用されやすい
- PHEVは外部給電機能を活用でき、災害時やアウトドアで役立つ
- eHEVはエンジン主体のため、長距離走行でも燃費が安定する
- PHEVは充電計画が必要で、長距離移動時の手間が増える
- eHEVは走行中のエネルギー回収がスムーズで、メンテナンスも容易
- PHEVはEVモードの静粛性が高く、住宅街での使用に向いている
- 充電環境やライフスタイルに応じて、適した車種を選ぶことが重要